高剛性減速機 製品コラム
関係者に聞いてみた！
知って得する
UXiMOインタビュー
17th session
高剛性減速機の特長や用途事例の紹介
このコーナーでは、高剛性減速機「UXiMO」の関係者が、製品の魅力などについてお答えさせていただきます。
今回のテーマは「高剛性減速機の特長や用途事例」です。
中部営業所のMORIさん・TANAKAさんが詳しく解説してくれます。
RIN
MORI
TANAKA
3タイプのUXiMO
「前回のあらすじ。
展示会「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2024」にて、野球のユニフォーム姿でプレゼンテーションしている人を発見。
なぜユニフォーム姿だったのか、今回のコラムで聞いてみたいと思います。」
「ニッセイ中部営業所のTANAKAです。MORIです。
私たちは、ニッセイの営業マンであるとともに、軟式野球部「GTRニッセイ」の選手でもあります。
ニッセイ軟式野球部は昭和22年（1947年）に創部され、75年以上の歴史と伝統を持つチームです。
今年も東海大会を勝ち抜き、12年ぶり15回目の国民スポーツ大会出場を勝ち取りました！！
第78回国民スポーツ大会 SAGA2024国スポ 軟式野球競技会（10月11日～14日予定）に出場します。
皆様、応援よろしくお願いします。」
「SAGA2024国スポへの出場おめでとうございます。
TANAKAさん・MORIさんは、野球部員だったのですね。
ユニフォーム姿でプレゼンテーションしていたのも納得です。おふたりの制服ですものね。
改めて、当日のプレゼン内容のご紹介をお願いします。」
「はい！まずは、高剛性減速機の市場環境をご説明させていただきます。
一般的に精密減速機は、小型から中型サイズは波動減速機構、中型から大型サイズは差動減速機構が採用されることが多くなっております。
当社の高剛性減速機「UXiMO」のサイズは小型から中型の領域ですが、機構を差動減速機構とすることで、高い剛性とトルクを実現し、機能面で差別化を図っております。」
「ちなみに、高剛性減速機「UXiMO」はご覧の通り3つのラインナップがあります。
「高剛性・高トルク・大きな中空径」を特長とした「大口径中空タイプ」、「薄さ・軽さ」を特長とした「扁平・軽量タイプ」に引き続き、2024年4月に「高トルク・豊富な減速比」を特長とした「中実タイプ」の発売を開始しました。」
「お互いに違った特長のある製品なんですね。
MORIさんそれぞれの特長を教えてもらえませんか？」
「それでは、まずは大口径中空タイプ（DGH）から説明します。
大口径中空タイプ（DGH）の特長は、
一つ目に高速動作を可能にする「高い剛性」、二つ目は「高トルク」による軽量・コンパクト化のご提案、最後に大きな中空径です。配線、配管、シャフト等が通しやすくなり、設計の自由度を向上させることができます。」
「なるほど！大口径中空タイプ（DGH）はロボットメーカー様の期待する価値が詰め込まれた製品となっているのですね。
それでは、高い剛性とトルクを実現する機構について教えてください。」
「ポイントは偏心揺動型 差動減速機構の採用と、出力軸と一体化したクロスローラベアリングです。
この構造により、回転方向での高い剛性力と、どの方向から作用する高い荷重にも耐えることができます。
言葉で説明するのは難しいですので、構造が分かる動画を用意しております。」
「続きまして扁平・軽量タイプ（DGF）です。
こちらは、名前のとおり、薄さと軽さに特化した製品となっています。
先ほどの大口径中空タイプ（DGH）と比べると、
幅・重量で約50％ダウンを実現しています。
この薄さにも関わらず、入力ベアリングも内蔵していますので、実際にご使用いただくと、さらに薄さ・軽さを実感していただけます。」
「最後に中実タイプ（DGS）ですね。
「高トルク・豊富な減速比」といった特長とのことですが、詳しく教えてください。」
「分かりました！
この中実タイプ（DGS）では大口径中空タイプ（DGH）のような中心部の空洞がなく、製品サイズがよりコンパクトです。減速機自身での小型・軽量を維持しつつ、大きなトルクや剛性を兼ね備えた製品となっております。
色々な業界、用途にお使いいただけるよう、減速比のバリエーションを1/19から1/119と幅広く用意しました。」
「なるほど。コンパクトで大きなトルク、そして幅広い減速比のバリエーションをもつ中実タイプ（DGS）は、設備のスリム化を必要とするお客様には設計の可能性を広げることができる商品ですね！ちなみに、中実タイプ（DGS）のトルク性能はどの減速比でも優位性を持たせることが可能ですか？」
「はい、同等サイズでの一般的な波動減速機と比べても、全ての減速比において定格トルクや、ばね定数に優位性をもっています。
一般的に、減速比が大きくなると定格トルクやばね定数の許容値は上がりますが、当社の中実タイプ（DGS）の減速比1/19でも、一般的な波動減速機の1/50と同等のスペックを確保しています。」
用途事例のご紹介
「MORIさんには高剛性減速機「UXiMO」の3つのタイプ、それぞれの特長を教えていただきました。高剛性減速機「UXiMO」の用途については、TANAKAさんにインタビューします。」
「高剛性減速機「UXiMO」は、各種ロボットをはじめ、AGV/AMRなどの移動体、FA機器など、「コンパクト」で「剛性」の必要な各種用途でご使用いただいております。」
「ロボットでは、使われる場所によって提案する製品が違ってきます。
まず、スカラロボットの基軸や中間軸では、中実タイプ（DGS）を使用することで、高耐久やスピードアップ、コンパクト化が可能となります。また、垂直多関節ロボットの主に基軸やパレタイズロボットのハンド旋回軸では、大口径中空タイプ（DGH）がおすすめです。
コンパクトでありながら高剛性である点から、装置のスピードアップのご要望にお応えできます。
さらに、この大きな中空径に配線などを通すことにより、設計の自由度がアップします。
逆に「スリム・コンパクト化」が求められる手首部分には、扁平・軽量タイプ（DGF）がおすすめです。」
「FA装置、工作機械では、どのようなご提案がありますか？」
「遊星減速機と大口径中空タイプ（DGH）を使用したイメージで比較してみます。
大口径中空タイプでは、クロスローラベアリングを内蔵していることにより、コンパクトかつ高負荷対応が可能となります。高負荷で高度な位置決めをする工作機械や位置決めポジショナーなどで、サイズダウンや、装置の構成部品の削減が可能となります。」
「AGV/AMRでもたくさんのお引合があるとお聞きしましたが、具体的に教えていただけますか？」
「はい！この高剛性減速機「UXiMO」ですが、AGV/AMRの用途からも、お引き合いをたくさんいただいております。
ポイントは3つあります。
1つ目は、この減速機の形状を見ていただくと分かりますように丸い形をしています。さらにコンパクトであることで、ホイールの中に減速機を装着する「インホイール方式」で、AGV/AMRのサイズダウン、軽量化、低床化を可能にしています。
さらに、インホイールにすることで、荷重点を出力軸のベアリングに近づけることができ、より大きな荷重を支えることができます。
2つ目は、クロスローラベアリングやアンギュラベアリングを使用しているため、コンパクトでありながら衝撃に強いことから、悪路走行やクローラ駆動にも対応できます。
最後に、減速比1/19のバリエーションがあるので、大きなトルクでも比較的高速走行をしたい物流関係のお客様から高評価をいただいております。」
「AGV/AMRに最適な減速機ですね。当社では、DCモータも用意していますよね。」
「バッテリー電源というバリエーションで50W～750WのDC電源で動かせるギアモータを用意しております。750Wに関しては、高剛性減速機「UXiMO」とドッキングしたコンセプトモデルを展示しています。」
バッテリー電源ギアモータの詳細はこちら
ギアヘッドタイプが新登場
「最後に「新製品情報」について教えてください。」
「はい！高剛性減速機「UXiMO」に、サーボモータを簡単に取り付けられるギアヘッドタイプの発売を予定しています。幅広い装置を作られているFA業界のお客様でお役に立てると考えています。
取付性に配慮した角フランジを用意することで、より使いやすい製品となっています。
新製品の紹介もあり、盛りだくさんのプレゼンテーションなりました。皆様も最後まで見ていただき誠にありがとうございました。」
「MORIさん・TANAKAさん、プレゼンテーションありがとうございます。
高剛性減速機「UXiMO」のラインナップ別の特長・用途事例が分かりやすかったです。
新製品ギアヘッドタイプも気になります。正式に発表できる日が楽しみです。」
「プレゼンテーションを聞いていた吾輩からも一言。
これまでコラムで紹介した高剛性減速機の要約版みたいで分かりやすかったニャ。
最後に「第78回国民スポーツ大会 SAGA2024国スポ 軟式野球競技会」出場への意気込みを聞きたいニャ。」
「皆様のご声援もあり、ニッセイ軟式野球部「GTRニッセイ」は
第78回国民スポーツ大会 SAGA2024国スポ 軟式野球競技会への出場が決定しました。
ありがとうございます。営業活動はもちろん、野球も全力で頑張ります。
野球部の試合日程などは、公式サイトでご紹介しています。
「MORIさん・TANAKAさん、ご登場ありがとうございます。
「第78回国民スポーツ大会 SAGA2024国スポ 軟式野球競技会」も頑張ってきてくださいね。
応援しています。
今回は「高剛性減速機の特長や用途事例の紹介のプレゼン」の回でした。
私もMORIさん、TANAKAさんみたいに説明できるようにならなければ。
それでは次回もお楽しみに！バイバーイ。」